0021 千代田 マリヤ (21/85)

「いや ちょっと」


ドアが開いた瞬間、ぼくは不満をぶちまけた。


「嘘とかついて楽しい!?ぼく社会人なんだけど!調子狂わせないでくれる!?」


「うっ あっ」


迷惑なんだけど!ぼくがそう言った瞬間。


彼は表情を歪ませた。


「すみません!すみません!すみません!」


え?


そして頭を下げて謝ってきた。



「僕 きっと病気なんです!」



はい?ぼくが聞き返すと、彼は後頭部を見せたまま続ける。


「僕 きっと夢遊病なんです!」


むゆうびょう?


「何年か前から 知らない人に声をかけられたりもしたんですけど 最近それが更に増えて」


職場で同僚とする会話でも、相手が自分よりも自分の事を知っていたり、部屋に見覚えの無い物があったり。


自分は寝ている間に、何かをしている。夢遊病なんですと、品川ゼロは言い出した。