0006 豊島 アヤカ (6/64)

セイヤをNo.1にしたかった。No.1はセイヤとあたしの夢だった。


セイヤをNo.1にした時の達成感といったら。


彼がNo.1になった時、あたしは泣いて喜んだ。


セイヤとは色恋やお金を越えた、夢や未来に近い、もっと崇高な関係。


セイヤはあたしの誇り。


あたしは言われた通り、SCMを歯の裏に付けた。



『 ュイ───ン 』



付けた瞬間に振動が起きる。


ビックリしてセイヤを見ると、セイヤも目を見開いてあたしを見ていた。


「た 多分 これがアラームだ」


「あ 近づいたら鳴る素敵な機能だよね」


あたしはセイヤの説明を思い出す。


次にやることは。


「じゃあ あたしと勝負して下さい」


あたしはペコリと頭を下げた。


「ああ ジャンケンだ」


『 カチッ 』


口の中からさっきとは違う反応。あんな針金とゴムみたいなのでできただけなのに、不思議。


「ジャーン ケン」


最初にした打ち合わせの通り、あたしはチョキを出し、セイヤはグーを出すの。


あたしが負けるように打ち合わせたんだ。


これであたしはセイヤの奴隷になる。


「ポイッ」


セイヤはグーを出した。




けど、あたしが出したのはパー。




「おまっ!なんで!」



セイヤは立ち上がり、あたしの肩を押そうとする。



「ごめんね」



『 カチッ カチカチ 』