0021 千代田 マリヤ (6/85)
社会と常識の隙間に起きる見落とし。
そこにぼくがいるの。
奇跡的な不細工に生まれた不運な子。
魔女の現れないシンデレラストーリー。
千代田さんって、系列内を行き来し過ぎじゃありませんか?
職場ではそんな会話があっても、実際に行動や問題に至る事は無かった。
よくいるじゃない?クラスでも目立たない子。
あ、いたんだ?とか、どうしよう1人余りました!って言われる子。
たくさんの人が集まるところ、そしてもっと人が集まる社会ともなれば。
不幸と偶然が重なれば。
系列内もグルグルとたらい回しにされ、有り得ない境遇に陥(おちい)る残念なぼくもいる。
結局、その会社はこっちから辞めてやったよ。
ある日パッタリ出勤を止めてやった。バックレに近い辞め方。
けどそんな事をやらかしたって、同僚の誰からも連絡は無かった。
翌月になって、普通に給料が振り込まれていたんだ。
書面上でしか、ぼくは存在していないんだと思った。