0020 板橋 ゲッコウ (61/82)

「ひっ ひいい!」


喉から振り絞った様な声が出る。どうして!?なぜだ!?


何で怒ってるのですかマリア様!


思わず電話しそうになるが、時間はまだ夜8時。


仕事中かもしれない。だが聞かない事には治まらない、この申し訳無い気持ち。


我は携帯の前で悶絶し、発信ボタンを擦(さす)っていた。


すると、更にマリア様メールが来た。


『台東フジコっていう保健医、リュウオウ派閥だから』


な、何ぃ!?そうなのですか!?


いや、むしろやはり知っていたのですね、マリア様!?


続き、続きがある。


『あんたはJKを見張ってればいい。また動きがあったら報告して、ね』


初めて来た具体的な命令に、我は安心した。


謝罪と共に『了解です!』と返すと、返事が返って来なくなる。


そう。我は葛飾ジュリアを見張る。これが任務なのだ。


そんな決意を胸に、その夜は眠る事にした。


だが、次の日。


登校しても、葛飾ジュリアは学校を休んでいたのだ。


どうやら体調不良らしい。