0020 板橋 ゲッコウ (59/82)

ツーツーと、不快な電子音が、我の心まで突き刺す。


切られた。そんな…。あんまりだ。


我はイスに敷いてあるクッションを握り、一体何がいけなかったのかと、思考を廻らせていた。


まず、仕事中に電話をかけた事。これが致命的だ。マリア様は立派な社会人であらせられる。


我の様な高校生には分からない、過酷な社会で毎日を送っているに違いない。


高貴な心をお持ちのはずなのに。おいたわしやという言葉が浮かんだ。


しかし、我は依頼された登校から1日目にして、SCM所有者を2名発見し、制作者も嗅ぎ付け、購入者リストをコピーした。


この程度は普通以下なのか?このレベルでは、まだ喜んでもらえないのか。


あっ、もしかして、マリア様が既に知っている情報を教えてしまったのかも。


そうだ、そうに違いあるまい!


我はまだまだSCM初心者。ひよこ組なのだ、きっと。


マリア様!大変失礼しました!例えるなら大人に向かって「おいしい泥ダンゴ」を渡した様な失礼!


大きく深呼吸し、心に新たな決意を創る。


ゲッコウがひよこ組なばかりに、不快な思いをさせてしまいました!


ゲッコウはもっと、もっと活躍してバラ組に昇格します!