0020 板橋 ゲッコウ (56/82)
読んでる途中で、フジコの声。
まずい!
我は布団の中にリストを隠した。刹那、細い指がカーテンを握る。
「授業サボったんでしょ?一応 保健室の入室名簿に名前と組 書いておいてね」
「うっ うむ 心得た」
指がカーテンの先に消える。良かった、覗いては来なかった。
我は再びリストを取り出し、メールに打ち込む。
思ったよりも人数が少なくて助かった。名前と住所の概要だけでいい。平仮名でいい、大体でいい。写メは音でバレる。
様々な思考浮かべながら、我はリストの内容を携帯に写し終えた。よしっ。
そして、カーテンの先へ戻り、保健室の入室名簿に書き込んでいると、フジコが机の上に手を置いて尋ねてきた。
「ねえ?ここにあった書類 知らない?丁度 あなたが服を被せた所に置いたんだけど」
とうとうリストについて、気付いた。聞かれた。
「あっ うむ もしかして これか?服の間に挟まっていたのでな」
我はフジコから見て死角に持っていた書類を見せる。バレるのは見越していた。
知らぬ存ぜぬを決めるのアリだが、どの道我が盗んだとバレる。