0020 板橋 ゲッコウ (43/82)
台東は表情を崩さないままだった。
こういう時、ああいう反応なのか、女って。
もっと「キャア!えっち!」と泣くものだと思っていた。
台東の胸元が、エイリアンが入ったかの様に蠢(うごめ)いている。
心臓がバクバクし、興奮する。喉が渇き、我の耳に、我の鼻息が聞こえた。
やるのか!?するのか!?保健室でえっちな事を!!
「ほら あったあ」
しかし、ツバキンは台東の胸から手を抜いた。
我のテンションがシュンと萎む。
あんの野郎!と思った矢先、ツバキンの手元に注目した。
あれは、SCM。台東の!?
「ずっと胸に手を置いていましたものねえ?台東さんなりのサインでしょう?」
胸。ブラジャーか何かに隠し持っていたのか。
ツバキンはハサミを鳴らしながら続ける。
「それに抵抗したら 僕に殺されるかも知れないですものねえ?」
見れば、台東の額には汗。
手を強く握り、震えていた。