0020 板橋 ゲッコウ (40/82)

新任の保健医。人生経験豊富。美人。


ふんっ。我にはマリア様と培った哲学がある。


何より、マリア様以上の美人などいる訳が無い。


せいぜい我が論破して進ぜよう。


そんな事を考えながら、保健室のスライドを開けようとした。


すると。


パンッ


保健室の扉から、手を叩く音がした。何だ?


我は扉をそっと開き、中の様子を覗き見る。


中央には、見慣れぬ女がいた。眼鏡をかけ、明らかに生徒では無い。


恐らくあいつが、噂の保健医か。


「取り引きしましょう」


取り引き?


隙間を覗く角度を変えると、ギリギリもう1人の人物が見えた。新任の保健医の向かい側に。


見覚えがある。むしろ、担任の。


ツバキンだ。


何だ。何故あいつがここにいる。取り引きだと?何を話している?


「不思議ね そんな事しなくても あたしを奴隷にできるんでしょ?簡単に」


「ちょっとした特典ですよ 僕は是非 台東さん あなたが欲しい」


奴隷、取り引き。まさか。


我の脳裏にSCMの三文字が浮かぶ。