0020 板橋 ゲッコウ (36/82)

学校に着いてからも、好奇の視線は止まなかった。


女子共はコソコソと我を指差し、知らない男子が「スゲーなー!」と言って髪を触りに来たりもしたが、もちろん断る。


考えてみれば、我は留年していたな。知らない者がほとんどだった。だが、関係無い。


愚民共が。


今まで我を景色の様な目でしか見ていなかったのに、興味の対象ともなれば手の平を返す。


高校生だろうが、浅はかな餓鬼、餓鬼、餓鬼。


自身の教室は3階、確かB組だった。


他の者に座席を聞き、そこに座る。


以前までの我だったら、居場所が無いと、すぐに家に帰っていたであろう。


だが今の我は違う。我は既に貴様らとは違うのだ。


マリア様との時間が、我を貴様らとは別次元まで叩き上げた。


髪を銀に染め、ピアスを開けた我を、どいつもこいつも。


机の上に置いた両手を握り、一限後の教室で我は全てを呪った。


教室の端で囁き、中心にいる我を指差す貴様らは差し詰め獅子に群がるハイエナ。


弱者は強者の周りを回れ。