0005 荒川 エイア (28/29)
「夢中や刺激が欲しいと思わないか?」
「少し 分かる」
私はそうつぶやいた。
「多分 これから出会うSCMを付けた連中はそんな奴らばかりなんだ」
ユウガはまた灰皿にタバコを押し付け、火を消すと、暗闇でも分かるキラキラした目で壁を見ていた。
そして、おもちゃを買ってもらった子供みたいな笑顔で言う。
「僕はその中に飛び込む」
私の胸がまた トクン とした気がする。
「あんた バカなんだ」
「だから君が必要なんだ」
ユウガはそのまま話し続けた。
「仲間になると承諾しなくてもいい 渡したSCMは売ってしまってもいい けどせめて君に僕を見守って欲しい」
「君の前だと 僕は輝ける」
ユウガは私の目を見て、そう言った。
「なんか 告白されてるみたいなんだけど」
「はは 一応告ったつもりなんだけどなあ」
頭の裏をかき、恥ずかしそうに笑うユウガ。
SCMとか奴隷とか勝負とか、訳の分からない話ばかりだけど。
私はSCMなんか無くても、この人の言う通りにしてしまうんだろうなあ。って思った。
「あんたが本当に本気なら できる範囲でその手助けはしてあげるよ」
「ありがとう」
ユウガの言葉はいつも私の心を見透かすように聞こえる。他の女の子にもそうなのかな。
私の性格だからか分からないけど、自分をたくさん認めてくれた人に必要とされるっていうのは、なんか快感かもしれない。