0005 荒川 エイア (29/29)
私がそんなことを考えていると、ユウガは私にSCMと説明書が入った箱を渡してきた。
「説明書は必ずよーく読んでくれ それとこれ」
そして説明書とは別に、数十枚のプリントを渡してきた。
「何これ」
「SCMを扱うことにおいての人間の心理や行動 説明書に対する補足を僕がまとめた 攻略本だ」
攻略本?
「しばらく下調べや様子はみるけど 僕は近い内に行動する その時は報告する」
「場合によっては協力して欲しい」
なんか探偵みたい。
「ていうか もしそこまでしてSCMが偽物だったら?」
私の本末転倒な疑問に、ユウガは左上を見ながら考える仕草。
「んー そん時はあの300万で 君と事業でも起こすよ」
「あはは それいいね」
いつの間にか、うまく言いくるめられた気がするし、奴隷ができるなんて嘘みたいな話を半分くらい信じていた。
けどユウガの言葉には、それらを信用させる説得力とか気位を感じる。
こうして私とユウガに、不思議な絆ができた。