0020 板橋 ゲッコウ (25/82)

中央という男を語るマリアのテンションに、女子中学生の様な若さを感じた。そんなにタイプなのか、その男が。


「だっ だが そいつこそ悪の参謀なのだろう?」


「そう そうなんだけど 他にもいるのね リュウオウの仲間 例えば葛飾ジュリア」


葛飾ジュリア?今度は女の名が飛び出した。


「そっ そいつもリュウオウとかいう子供の奴隷なのか」


「何言ってるの その女こそ あのブログでリュウオウに酷い目に合わされていた奴隷女だよ 熱狂的なリュウオウの信者で 頭がいい訳じゃないんだけど その忠誠心が厄介だし ちょっと可愛いからって 中央様を騙して引き込んだみたいなの」


そ、そうなのか。


「そう言えば そんな名前だった気がするな」


いや、それ以前にいつの間にか中央という男を様付けにしているのも気になるんだが。今のマリアは、それについて聞ける様な雰囲気では無かった。


表向きは会話を合わせていたが、実際は疑問で溢れ返る。


酷い目に合わされているのに、仲間?忠誠心?


そして何度も出てくる奴隷というフレーズ。


「とにかく ゲッコウくん 協力してくれる?」


協力?


「一体 どういう」


机に置かれたマリアの両手。彼女の雰囲気に、ようやくの本題を感じた。


「ぼくと一緒に 悪のリュウオウ軍団に立ち向かって欲しいの」


「ぬっほお!?」


思わず出た言葉がそれだった。