0020 板橋 ゲッコウ (4/82)
我はもう疲れた。我は多くの人間の相談に乗り、それに応えてきた。出来ない事もあったが、心から親身になって皆の相談に応えてきた。
だが、我の痛みは誰が癒す?
ふと、そう思ってしまったのだ。
我は自分で自分の相談サイトに投稿した。
『痛みの理解者を、探しています』
あれから3ヶ月。誰も応えてくれなかった。
救おうとした世界が、我を見放したのだ。
朝、起きる度に死にたくなる。今日もそう思って起きた。
そして、いつも通り、携帯から自身のサイトを見る。
「うあっ!」
いくつかの新規相談に紛れ、我の相談に応えるコメントが一件、表示されていたのだ。
「きっ きききた」
心臓がバクバクと鳴り響き、手が震え、喉が乾く。我はベッドの中で、この王国の革命を予感していた。
変わる。何かが、これで変わる。
痛みの理解者を探しています。痛みの理解者を探しています。痛みの理解者を探しています。
我は心でそう唱えながら、その応えを読み上げた。
『いないよ、この世にそんなもの』
その一言が、雷鳴の如く我を貫いた。