0019 練馬 ヨシムネ (59/63)

一連の間、ワン公はひたすら沈黙を守った。どれだけお利巧さんなのこの子。


その後も何人が部下が寄り、集まったのは560万ほど。まだ、心当たりはあるけれど携帯が使えない中、まあよく集まったわ。


1時間の制限時間に達する5分ほど前、エイアとミナミが事務所へ戻って来た。


「アオン!」


玄関のドアが開く直前からワン公が耳を立て、玄関へ顔を向けていた。部屋にはワシの部下2人とワン公、そして捕まえたユウガという青年。


「ただいま」


ドアが開き、エイアとミナミの姿を見ると、ワン公は千切れんばかりに尻尾を振り、主人へ駆け寄る。


「あっ」


直後、捕まったユウガの姿にエイアが気付いた。ユウガは力無く笑い、エイアは初めて動揺を見せる。


「ごめんエイアー」


ミナミも一目で状況を察したんでしょ。ニヤニヤとしながら、エイアとユウガを交互に見ていた。


「へー!あーへー!何か企んで失敗したんだー?」


2人が帰って来た時に、部下には部屋を出るよう指示を出す。疑問を感じながらも、ワシの指示に従い、2人の部下は事務所の前で待機を始めた。