0019 練馬 ヨシムネ (44/63)

「どんだけの自信だし!」


ミナミがやっと放った言葉がそれだった。


犬も一緒とはいえ、Sモードにも関わらず単身でワシの事務所に乗り込むとは。そしてこの無垢なる自信。


「つまり自分は必ず勝つと?」


「ジジイ 喋れたのかよ」


ズタズタになった歯と舌の位置を意識すれば喋れる。聞かずにはいられなかった。


ワシはミナミの問いを無視し、エイアの返答を待つ。彼女は不思議そうにワシを見ていた。



「違います まかせた人が負けたら その人のせいにしちゃうから」



「クク」



最高。この子。



「あっはあ!」



ワシは周りの状況も気にせず笑った。



ワシが求めていたのはコレ!コレコレこの子!



1秒毎にこのエイアという女に惚れていく。



この子が発する一語一句が好きでたまらないの!



悪い事も体張って、取る方だって取られる方の前に立って堂々と取り、盗む時は自らが盗み、奪う時は力づくで奪い、殴る時は自分の手も痛め、切る時も血を浴びる。



この子はそんなタイプ。