0019 練馬 ヨシムネ (37/63)
唇と首に痛み。
回転する先っぽに、ワシの首は一気に曲がる。グキッって鳴った気がするわ。
「絶対に負けられないんだよ!」
ガッギッ!
「はっがっ!」
ミナミはまたインパクトのトリガーを引いた。
鬼気迫る勢いとはこの事か。今まで何度も見た事はあるけど、まさか孫のこんな姿を見るとは。
ワシはすぐにミナミから離れたが、勢いで卓の上から転げ落ち肩を打つ。
「はあっ はが」
唇を裂き、ワシの血が床を鳴らす。前歯は全部イカレたわね。
「これがあーしの鉄砲だ」
ミナミは電動インパクトをのっそりと持ち上げ、卓の上に立ち、ワシを見下ろす。
「ジジイは狐だったよな」
なんて力技使うのこの子。
「まな ぶっ」
ピチャッ
ミナミを呼ぼうとしたら、うまく喋れない上に勢いで血しぶきが出た。
「言ったし 殺す気で来たって」
ミナミはそう言いながら卓の上から床へ降り立ち、ワシの目の前に立った。