0019 練馬 ヨシムネ (36/63)
パンッ パンッ
「はっ!」
ミナミは両手を膝の上に乗せていた。
そしてワシは両腕を肩より上に上げ、握った拳を上下に構える。
ワシの狐に対し、ミナミは庄屋。
ワシの勝ち。これで一勝一敗。
よんひゃくななじゅう。
あっさり過ぎるほどあっけなく、次で決まる。
「よっ!はっ あそれ よっ!」
パンッ パンッ
「はっ!」
ガッ! ギュイイイイイン!
「ぶっあがっ!」
直後、ワシの唇に振動。痛み。
ギュカッカカカカカ!
「あがががががが!」
ミナミが卓の上に置いたバッグから、電動インパクトを取り出し、ワシの目前に突き出したのだ。
そしてそのままワシの歯に当てやがった。前歯から伝わる振動が、ワシの頭蓋を震わせる。