0019 練馬 ヨシムネ (27/63)

ワシにとっては、勝負を受ける時点で1つの博打。


が、ワシは敢えて受ける。


「さんびゃくさんじゅう」


クジ引きの時点で勝負開始という下らんイカサマは突破した。


これからのやりとり、その1つ1つの全てが勝負。


小僧どもの目論見など、たまねぎのごとく一枚一枚全部剥がしてやるわ。


ミナミはやっと腕を解いた。


「わあったし やるよ」


決意したのは嬉しいけど。


「じゃあ引くよ」


ミナミはそう言って、置かれたクジ引きに手を突っ込む。


「あーしが引いて ジジイが開く」


なるほどね。公平を意識してくれてる訳ね。


けどワシは首を振り、ミナミからクジを引き離した。


「はっ?」


ワシが引く、ミナミが開けろ。


ミナミに向けた人差し指と、自分に向けた親指を逆に回転させ、ワシはミナミにそう伝えた。