0019 練馬 ヨシムネ (26/63)

「っち」


ミナミは飽きたゲームの様にクジ引きを掃う。


ほらほら、すぐ投げ出すのは悪い癖よミナミ。どうせ、今頃はここからどう逃げ出すか考えてるんでしょ?


渾身のイカサマだったのかしら?


コツコツ


ワシはクジを指で鳴らし、ミナミへ差し出した。


「はっ?」


終わらせないよ。


まだ先があるのよ、勝負にも人生にも。


勝つ見込みが無くなったからか、ミナミはワシから顔を反らし腕を解かないままだった。


「続けるよ さんびゃくよん」


ワシは懐からSCMを取り出し、口の中へ取り付ける。


『 --ュイ---ン 』


着けた瞬間、歯に振動が鳴った。



勝負はこのまま続行する。それが覚悟でしょ。



ワシはそう書いたメモをミナミに差し出した。


ミナミは卓に置かれたメモを読み、しばらく眺めてる。