0019 練馬 ヨシムネ (25/63)
本質はクジ。
「にひゃくろくじゅうに ミナミ」
「えっ?」
「クジ自体が勝負なんだろ? にひゃくごじゅうろく」
「ジジイ テメー 喋れたんなら話せし」
否。やっと慣れてきたのよ。
ミナミはふてくされた様に腕を組み、イスにふんぞり返った。
図星だったようね。
この勝負の本質はクジを引く事自体にある。
SCMは負けたと思ったら負けだが、同時に勝負の定義も重要なんでしょ。
『確実に勝つ勝負をクジで引く』=『勝利』
そう認識し、SCMを着けて勝負を始め、クジを引いた場合、その時点で勝敗が決まってしまう。
要は、勝負前に先行後攻を決めるジャンケンを行った場合でも、勝敗が決まっちゃうって話ね。
SCMの認識は本来は単純なもの。
矛盾を感じるぐらい曖昧で複雑にしているのは宿主である人間自身。そうツバキが言っていた。
勘ぐりや妄想、思考の先の感情で勝敗が決まる。
けど、そんなのはワシ好みじゃないのよ。