0019 練馬 ヨシムネ (20/63)
ミナミ、お前には言っていなかったけど、お前こそワシの跡継ぎになるべき存在なのよ。
組織において、実は男よりも女の方が長という役職に向いている。
それはもちろん、カリスマや魅力の意味でも備わっているからだけど、ワシがやってる事の様に愚連隊の延長の様な組織は尚更。単純に、女の方が集まりがいいってのもある。
「にひゃくさん」
そして、それを予め言わないのにも理由がある。
この世のジンクスには、確定事項では無い事を人に伝えると、それが失敗するというものがあるのよ。
跡継ぎなんて、その典型。
魅力的で楽なレールを敷いて、成功した跡継ぎなんて見た事が無い。
何も伝えず、ただミナミを孫として可愛がり、この子が熟したら。
「にひゃきゅうん」
ワシはこの子に自分の全てを与える。
この子にはその資格と才覚がある。
「にひゃくじゅうに」
「何かさー 数字ブツブツ言いながら 書いてるの キモいし」
まっ、これがワシの哲学だけど、甘やかしちゃう所がまだまだなのよね。