0018 北 ミナミ (66/67)

「おい!救急車呼べ!救急車!」


お腹に赤いリボンを付けた、派手な女がアンジュの傷を見てそう言った。


こいつらがリュウオウ派閥の奴隷達で、アンジュの仲間なのはなんとなく分かったけど、リュウオウだけこっちへ寄って来ない。


警戒する猫みたいに、ただアンジュとあーしを遠目から眺めてるだけだし。騒いでる連中をかき分けて、アンジュはリュウオウらしき少年の下へ向かう。


「リュウオウ様ああ」


感動の対面か。


良かったじゃん、アンジュ。


あーしは例えようの無い達成感と眠気を感じていた。


そういえばずっと寝てなかったし。問題は山積みだけど、今はとにかくゆっくり眠りたいし。


あーあ。めでたしめでたし。


あーしがそう思いながら、その場に座り込もうとした時。



「近付くな」



「え?」



リュウオウは信じられない言葉をアンジュに言いやがった。