0018 北 ミナミ (67/67)
泣きながら近寄るアンジュを、リュウオウは拒否したんだ。
アンジュの顔は凍りつき、後姿でも魂が抜けた様に見えた。想像を絶するショックだと思う。
あーしは一瞬、リュウオウへカチ切れそうになったけど、直後に気付いた。
リュウオウは、アンジュから一歩 身を引いてたんだ。
極限の疲れの中だからこそ、今日色んな体験や思いをしたからこそ、あーしの勘が冴えてたのか、初めて会ったリュウオウの様子でも分かっちゃったんだ。
あいつ怖いんだ、アンジュが。
多分、何かしら疑ってんだ。アンジュの事。
惨すぎるよ、こんなの。
酷すぎるよ、こんな結末。
音も景色も、全てがゆっくりに見える中。
アンジュは、何も言わないまま、地面に膝を着き、その場に倒れ込んだ。
全てを賭けたアンジュの今日は、悲しいぐらい報われなかったんだ。