0018 北 ミナミ (57/67)
リュウオウは用心深いって聞いたから、てっきりアンジュしか知らないとばかり思ってたし。
「さっきね 直接電話して来たわ」
直接、リュウオウがフジコに?
「何て」
「ジュリアはどこ?ってひたすら聞いてきた」
あーしは思わず笑いそうになった。
アンジュ、良かったじゃん。
リュウオウも必死でお前の事、探してたみたいだぞ。
あーしは和んだ気持ちを必死で堪え、なるべくの無表情でフジコに言う。
「じゃあ リュウオウの番号 教えろし」
フジコは子機を片手に、何も言わず、ただあーしを見ていた。
「早く!」
「むり 教えない」
「は?」
フジコは、あーしに見せた事の無い冷たい目をしてそう言った。