0018 北 ミナミ (47/67)

あーしの携帯でタクシー業者に電話し、アパート近くの駐車場でタクシーを待つ事になった。


駐車場の縁石に2人で座り、自販機で買ったスポーツドリンクを2人で飲み合う。


アンジュは飲み物を飲むと、首をダラんとさせて、下を向くようになった。


「はあ は」


呼吸がさっきより弱い気がすんだけど。


絶対、こいつこのままだと死ぬし。素人のあーしでも分かるって、やばくね?


「あっ」


アンジュが突然、何かを見つけた。


タクシーが来たのかと思ったら、アンジュは自分のお尻の下、地面を見ていた。


「カマキリ 」


アンジュの視線の先を見ると、車を止める縁石の下に、大きめの緑の虫。


「ホントだ」


カマキリがいた。腹が大きい、妊娠してんのか。


「ここにいたら ひかれちゃう」


アンジュがそう呟く。


だから何だよ。


まさか。


「花壇の方に 避けてあげて」


「いっ!あーしが!?」