0018 北 ミナミ (46/67)

「閉まってる」


道路沿いからアパートに向かって正面すぐ、1階にあるドアをガチャガチャ鳴らしたアンジュがそう言った。


「リュウオウの母ちゃんは?」


「わかんない デリヘルかも」


デリヘル?何だっけ?まーいーや。


リュウオウの母親がうちのジジイに借金があるのは知ってるけど、詳しい事はあーしも知らない。


弱味握ってるだけで十分だし、それ以上は興味無かった。


「いないならどうしょもなくね?」


病院、行こうよ。


お前、倒れる寸前だよ。汗すら、もう出てないし。


「学校 リュウオウ様 きっと学校行ったんだ」


結局学校かよ。リュウオウ呑気過ぎだし。


アンジュ、そんな必死過ぎる気持ちで会ったって、リュウオウは喜ぶと思うの?


「学校 リュウオウ様の」


そんな事、今のアンジュに聞ける訳無かった。


不意に、胸が刺される様に悲しくなった。んだよくそっ。