0018 北 ミナミ (43/67)

あーしはすぐに手を離したけど、アンジュに言う。


「し 止血だし」


「あ゛あ!じゃあしてよ!」


「んだよ!」


もう一度アンジュの足をハンカチで抑える。


面倒くせえ。あーし、本当にアンジュに負けて奴隷になったんだ。


けど、血が止まんねえし。巻いた布のシミがハンパねえ。


「けっ 携帯!アンジュの携帯はぁ!?」


「フジコが持ってる」


アンジュを監禁した時、リュウオウに電話するとかでフジコが持って行った。


「リュウオウ様に!リュウオウ様に電話しなきゃ!」


ブヅッ ブヅッ


アンジュはそう言いながら、包丁で足の縛りを切ろうとする。うまく切れない姿を見て、思わず手伝っちまったし。


アンジュを見てると、何かしてあげたくなる。


これが、Mモードかよ。


縄を切ると、アンジュは立ち上がろうとした。


「あっ!」


けど、うまく立ち上がれなかった。弾みで、あーしはアンジュを支える。