0018 北 ミナミ (23/67)
あーしがハサミを取り出した段ボールには、以前ここで軟禁されてた連中の名残りが入っていた。
何を計ってたか知らねーけど、作業用の計りや、消毒液に黒のビニール袋や小瓶、マドラーみたいなガラスの棒もあるし。
爪切り、包丁、ハサミ、歯ブラシやシャンプー、トランプから下剤や頭痛薬、生理用品にサランラップなんかの生活用品まで。
計りもデジタルで精密なやつだし、爪切りやハサミ、ビニール袋も使えんだろ。
覚悟の重さとかいう勝負をするには丁度いいどころか、都合が良すぎるぐらい。
ツバキ。この場でこうなる事を予想してたのか?それとも偶然?
覚悟の重さ。勝負は身体から取り出した一部が より重くさせた方が勝ち。
「あんた 確か体重42kgだよね」
何で知ってんの?
「ああ?だから何だし」
本当はちょっと太って44Kgだけど。
「アンジュは45kgだから同じくらい」
「だ か ら 何だってんだよ!」
「でき過ぎだと思わない?同じくらいの体重のアンジュとあんたがここにいるのって」
アンジュはそう言いながら手を伸ばす。
その動きに、あーしは一瞬ビクッと身を引いた。