0018 北 ミナミ (22/67)

こいつ、あーしを勝負で縛るのが目的だったんだ。


「ざっけんな!勝ちゃーいーんだろ!勝ちゃー!」


勝負は1度始まったら基本的に降りられない。2人の勝負なら尚更。


24時間以内に終わらせないと、ペナルティが起きる。


こいつ、本当にあーしを巻き込みやがった。


何が第三段階だよ!


「ジュリアだかアンジュだかややっこしいんだよ!」


ジュリアはあーしの顔を覗き込み、静かに言う。


「怖いの?」


「怖くねーし!」


負かしてやるよ!


「ねえ 手枷だけでも 解いて」


あーしの言葉を反らす様に、ジュリアはそう言って、自身の両手を差し出してきた。


「勝負が始まった以上 逃げないし襲ったりしない 足はこのままでいいから」


「はあ?」


こいつ、何急に偉そうに。


「それにちゃんとした方が やましい気持ちが無いからあんたも負けにくくなる」


負けにくくなる。


あーしは黙ってハサミを取り出し、ジュリアの腕の縄を切ってやった。縛って鎖に繋げた足はそのまま。


ジュリアは自分の手首を揉み、宣言通り大人しくしている。


舐めやがって。胸くそわりい!