0018 北 ミナミ (21/67)

「おかしくなりそうな悪夢の中で 心の奥の奥で細くてハガネみたいに千切れない正気の線が1本あったの それを保てたのは リュウオウ様に対する気持ちのお陰だった」



あーしの頭に、ツバキが言っていた言葉が浮かぶ。



ジュリアは第三段階になった。



「リュウオウ様に迷惑をかけちゃダメ アンジュ1人でも あんた達を奴隷にして 持ち帰るって」



主人を神と崇める奴隷。



「だからアンジュは狂いそうな恐怖でも耐えれた 狂気と正気の狭間で 油断した誰かと勝負をする このチャンスが来る事に賭けたの」



リュウオウに対する信仰心がジュリアを救った。



「蛹を破り 蝶は舞う」



ジュリアの言ってる事は訳分かんないのに、どうしてあーしは納得してんだ。



「ジュリアはジュリアの蛹を破って 本来のアンジュになるの」



「キモイんだよ!訳分かんねーし!」



あーしがそう言っても、ジュリアは生意気な笑顔で話し続ける。




「始めよ?羽ばたく蝶の覚悟の重さ」