0005 荒川 エイア (12/29)
私達は公園のベンチに座り、話をした。
「昨日のエイアちゃんの質問の答えなんだけどさ」
あ、エイアちゃんって初めて言われた。
会話の流れと、空気を読んだ素晴らしいタイミングでユウガは話を切り出した。
私は不意に、ユウガのこの自然さが魅力に感じた。
「エイアちゃん頭良いから もう気づいてるだろうけど 実は俺達ゲイじゃないんだ」
私は黙ってユウガの話を聞く。
「エイアちゃんなら分かると思うけど もし仮に普通に別れようとしてもあの子はまず別れようとはしない」
景色には乗り手のいないブランコや、背の低いすべり台。小さなバケツとスコップが残された砂場が見える。
「そして別れる事ができても 傷つき しばらく引きずってしまう」
「僕は考えたんだ 1番彼女にとっていい別れ方を」
私は皮肉に笑いながら
「それでゲイのフリ?おかしくない?」
ユウガは苦笑しながら
「確かにね ただ悪いけど 僕としては別れる事に納得してもらうのが1番だし これなら笑い話ていうかネタだろ?最良と思ったんだ」
彼の言い分は当たっていた。
確かにあの子は素直に別れる様な子ではないし、頭が悪い上に頑固だ。