0005 荒川 エイア (11/29)

私は頭の回転や度胸には自信があったが、終始ユウガ側のペースだと思った。


なんてやりにくい奴に、友人は惚れたんだろう。


解散後。


やはり友人の愚痴を聞く事になる。


内容は「なんであんな男に惚れたのか」「あの服見た?去年物じゃん」とか、無理矢理ひねり出したような下らない愚痴だ。


その割には「ユウガからメールきた?」としつこく聞いてくる。


解散して数時間。友人と一緒なのも知っているはずだから、来る訳がない。


「まだこないよ」


「きたら教えてね」


本人には悪いが、ほとんど聞き流した。


そして次の日。


これから私は2人きりでユウガと会う。


番号を交換した夜にユウガからメールがあった。


「話したい 空いた時間に会って話がしたい」


という内容。


別れて間も無い友達の元彼に会うのはどうかと思うが、彼のメールの文章はそれを感じさせない純粋さを感じた。


何より初めて会った時から、私も2人で話してみたいと思っていた。


うまくは言えないが、人として興味があった。


吐く息が白い、2月の夜。


待ち合わせ場所の駅前に、彼が車で来た。


軽くあいさつをし、雑談をしながら駅近くの公園前に車を止め、彼は私に暖かいコーヒーを買ってくれた。