0017 江戸川 リュウオウ (42/58)
「必ずいるよねー ああいう奴」
ナスカは尻を浮かせた状態でそう言った。
こいつ、座りもしないで何ソワソワしてんだ?
服が汚れるの嫌なのかな。
そう思いながらも、僕も奴の行動を夢中で見てた。
ゲッコウは身体全体ごと、ゆっくりと腕を引いていく。
砂場に胸まで着いて、本当に身体1つで奪える限界まで砂を移動させようとしていた。
同時に、砂山の左右からごっそりと砂が動いていく。
「あっ」
「あいつバカか」
「あの調子だとまずいだろ」
ナスカも僕も、ゲッコウが敵にも関わらず小声でダメ出しをしていた。
あのバカ。
棒の下部分、大黒柱の砂部分も、指先でかっさらってる。
ゲッコウは次のゼロの番で、ゼロを負かせる気満々なんだ。
ギリギリまで砂を掻き込んで。
先行を最大限まで利用しようとしてる。
それは見ていて明らか。