0017 江戸川 リュウオウ (20/58)
「本当に大丈夫か?」
かわすのが1番良さそう。
「うん」
僕がそう思って、そいつの横に向かって歩きだそうとした時。
「リュウオウ」
「え?」
自分の名前に振り返ると、そこには光に当たって山吹色に見える髪の毛で、黒地とキラキラしたラメのあるワンピースを着た女が立っていた。
「探したよ」
電話の時より気持ち声を高くしてはいるが、中身は男。
ジュリアみたいな、夜の仕事をする様な格好。
中野タイジュ。
僕も女装時は初めて見たけど、タイジュの見た目は完璧に女だった。
思ったより早かったけど、実際は呼んでから大分経ってたかもしれない。
首輪みたいなアクセサリーは、首の太さを誤魔化す為か。
お腹の回りには大きな赤いリボン、開いた肩からは紫色のブラジャーの紐が見えてる。
ほっそい肩。
むしろブラジャーまで着けて来たのか。
変なの。
「リュウ オウ?」
今度は後ろ、白髪から僕の名前のオウム返しが聞こえた。
なんだよ、どいつもこいつも。
気安く呼ぶなバカめらども。