0017 江戸川 リュウオウ (19/58)
声がした先を見ると、民家の塀と高校の柵の間。
車が2台通るか通らないかの道路に、1人の高校生が立っていた。
「腹でも痛めたか?」
その高校生は髪の毛を真っ白に染め、左側を刈り上げていた。
厚い唇にピアス。なんかうざい。
けど、あのブレザーはここの制服。
こいつ、フジコが言っていた、この高校の問題児だ。
「大丈夫」
僕は一言、そう言って立ち上がった。
「そうなのか?おい 目が赤いぞ」
白髪の男は、黒い柵から高校の敷地を覗きながら続ける。
「この高校の保健室にいくか?」
この高校の保健室にはフジコがいる。
今の僕にプランは無い。
奴隷のバリアも無い。
フジコと鉢合わせるのは避けた方がいい。
「普通に大丈夫だから」
人がやっとクリアな気分になったのに、余計だよこいつ。
今は授業中のはずなのに、この白髪サボったのか。
見た目は派手な癖に、優しくなんかするな。