0017 江戸川 リュウオウ (5/58)
「ジュリアがさらわれてから12時間が経った」
中央は独り言の様にそう呟いた。
「だが未だにジュリアらしき反応は見つからない」
厳密には、もうどれか分からない。
僕の奴隷以外の奴隷もGPSに反映している。
ジュリアが最後にSCMを外したのは昨日の今頃。
既に24時間以上経っている。
もちろん家には帰ってきてない。
「インターバルの6時間装着すら 今の所 確認が取れていない」
ジュリアは恐らく高校を出た直後に練馬達にさらわれた。
その後、フジコから「私は練馬と北ミナミ側に付いた」という連絡が入った。
ジュリアの携帯で。
「あちら側の奴隷になったか」
中央にママの件を隠しつつ練馬の説明をし、真っ先にゼンイチとシヲリの動向を把握させた。
フジコはゼンイチとシヲリがお気に入りだったから、真っ先に自分の側に置こうとする可能性が高い。
中央は僕を学校まで送った後、これから再度ゼンイチと会い、シヲリとも会う事になってる。
「興味本位で聞くが ジュリアをどう思っている?」
中央の愚問に、僕は車から見えるコンビニの看板を見ながら答える。
「元奴隷」
コンビニみたいな女。
それ以上でもそれ以下でもない。