0016 葛飾 アンジュ 蝶 編 (74/79)
「何時間前から外している!?」
世田谷ツバキは、ジュリアの肩を揺さぶる。
「12時間前 登校する直前に外した」
そう呟きながら、世田谷ツバキの腕を振り解いた。ツバキは腕時計を見る。
「あと12時間弱」
「あのペナルティ 本当なの?」
フジコですら焦った様子で世田谷ツバキにそう聞いていた。
「本当です SCMは定期的に所有者の脳に信号を送っています」
世田谷ツバキが焦った様子見せる事に、気持ち良くなったけど、彼の様子はジュリアの想像以上の緊迫感だった。
やっちゃった感はあるけど。すごく怖いけど。
ジュリアがした事、後悔してない。これで、こいつらは手も足も出ない。
リュウオウ様の不利になる事は、無い。
「その信号を 解放信号無しで突然中断させると 中脳が直に影響を受けます」
「じゃあ最悪 脳死状態になるっていうのは 」
ジュリアの脳裏に、あの将棋勝負をした医者が映る。あの医者がどうなったかは聞いた話しか知らないけど、多分まだ入院している。
「個人差と状況にもよりますが 理論上 十分にあり得るのです 僕も 未だに見た事はありませんが」
ジュリアも、あの医者みたいに気が狂うのかな。