0016 葛飾 アンジュ 蝶 編 (54/79)
「挨拶は必要無いんだからさあ」
疑問は出る前に、空気をすっ飛ばしたのは北ミナミの低い声だった。
「さっさと勝負しね?」
突き出した北ミナミの手には、SCMが握られている。そして、北ミナミが見る先はジュリアだった。
空気的に予感はしていたけど、どうも北ミナミは1人で勝負をしようとしているみたい。
「そうね ただ 1つ提案なんだけど」
フジコ先生は髪をかき上げ、北ミナミを見る。
「勝負内容は こちらに決めさせてくれない?」
「は?ざっけんな バカ」
うわ。仮にも先生をバカって言った。
フジコ先生のぶしつけな提案に、北ミナミは不快な低い声を出す。
そりゃSCMに関わったら、誰だって勝負内容は決めたいけどさ。
「いいじゃない 場所はあなた達が決めたのだから 私達が勝負の内容を決めたって」
フジコ先生は北ミナミの言葉を気にする様子も無く、自分の提案を押し出す。
「あーしと勝負すんのはお前じゃねえし」
へっ?って事はジュリアと勝負する気だったの?