6日目 (3/13)



さすが我が兄


ストーキング能力に秀でてる思わず拍手を送りたくなるほどだよ。






兄「しかも、あいつは自分がロボットだってことを分かっていない。皮肉な話だよな!ははッ!

あいつは人間じゃない。俺ともお前とも違う邪魔な危険物でしかない」


『何がおかしいの?邪魔な危険物はお兄ちゃんの方でしょ。はは、笑えるー』


兄「お前、何か調子に乗ってるみたいだな。俺に散々こんな態度とって『だってもうどうだっていいもん死ぬから!


兄「…は?死ぬ?」


『明日、私は死ぬ!

お兄ちゃんが私の人生に居る限り生きているのが辛いの。分かる?どんっっだけ嫌だったか!苦しかったか!』







まだ早朝


静かな街中で私の声が響き渡る。キーンッてこだまするくらい。







『お兄ちゃんが私の人生をめちゃくちゃにしてるって分かる!?自覚してる!?

友達もいなくて、頼れる人もいない、自由もない。何が楽しくて生きているのか分からない。

こんなの生きているって言わないよ…』


兄「…」


『…私の初めての友達。

澪ちゃんのことも許さない!!絶対に』


兄「お前まだ言ってんのかよ」







しつこい、そう言ったとき私の中でプチンと何かが切れた。


しつこい…?

この悪魔は、自分のしたことを分かって言ってるの?








『ーー…ふざけんなッ!!』







兄を平手打ち

しようとしたのにその右手は何者かに掴まれストップ。


振り返るとそこにはよく知る2人。私の大切な…







蓮見「ブスがブスな事やってんなよ」


『蓮見くん!でも、私ムカついてるんだよ最高に!!』


蓮見「いや、ムカつくのは分かる。

でもな、俺の方がすーーっげえムカついてんの。ムカつくってレベルじゃねえの」


昴「ちょっと洸太。顔が悪人ヅラ」






昴さんの止めも無視して

蓮見くんは兄の前に立つ。兄はまたお前かよ、と面倒くさそうな様子。






蓮見「お前だったんだな。

片桐澪、あいつの事をイジメのターゲットにして

挙句の果てに突き落としたのは」



兄「は?
なにお前、知り合いだったの?

悪いな。邪魔だったからさ


蓮見「あ?邪魔だったから?」


兄「ひかりの側にべーーったり居て

全然ひかりが1人にならなくて、迷惑してたんだよ。イジメられてもヘラヘラ笑ってさ、ムカつく。

俺の言う事も聞かないゴミ屑なんて要らないんだッ、つ、…なにすんだよ!!」






蓮見くんは最後まで聞くこと無く、兄の顔面を力強く一発ぶん殴った。

本当に力強く!





昴「すごい…」


『で、ですね』






私も昴さんも、目が点になるほどびっくり。