7日目 (21/27)



えーと、なんだろ…この状況。







『…す、ばるさん?これは一体……』






困惑した私は、その状況を作り出した張本人に問うことにした。

だって私、どうして昴さんに床に押し倒されているんだろう。いや確かに!ちゅってしたけども!ちゅって!



そして、どうして昴さんもそんな驚いた顔をして私をじっと見つめているの?



キスの後、昴さんがギュッと私を抱き締めて好きだよ、甘い声で言ってくれた。だから私も、大好きです、と言ったんだ。


…で、その瞬間だった。


昴さんは私の腕を掴むと、そのまま床に押し倒した。目の前にいる昴さんは私を見下ろしていて。

私は驚いて硬直状態。

だけど、私以上に驚いた様子の昴さんは、大きな瞳をパチクリとさせている。







『えっと…ど、どうしたんですか?』


昴「分からない…考えるより先に身体が動いたんだ。勝手にね」






勝手にって…私も分からないけど、ポーカーフェースの昴さんが珍しく困惑した表情を浮かべている。

正直、

好きな人が私を押し倒しているというこの状況に心臓はバクバクうるさいくらい鳴り響いていて、緊張して恥ずかしくてしょうがない。


まずはこの体勢をどうにかしなくては!







『とりあえず退きましょうか!ね?』


昴「う、うん」


『……』


昴「あれ」


『どうかしましたか?』


昴「動けないや」


『は、はいいい!??』


昴「…離れない」


『ちょっ、と!?』







昴さんは焦る私を包み込むように、背中に腕を回して優しく抱きしめた。


ぎゃあああ恥ずかしいいい!!







昴「…こうされるの、嫌?

すごく動揺しているし」


『ち、違いますよ!これはただ…恥ずかしいだけといいますか…』








だって、昴さんのこと大好きですから。



そう小声で呟くと、昴さんは私の手首をゆっくりと離す。ふう、心臓壊れるかと思った~…

そう、ホッと息をついた時だった。

昴さんはそのまま両手で私の頬を包み込むと、もともと近くにあった唇で私の唇に重ねた。







『んっ…!?んんっ』








さっきした触れるだけのモノとは比べ物にならないくらい昴さんは私の唇を深く覆うように塞いできた。

呼吸をするのもままならないくらい激しく更に昴さんは熱い舌で私の口内をかき混ぜてくる。

びっくりして逃げても追いつめて呆気なく絡めとられてしまう。

頭がポオッとしてきて何も考えられなくなる。








『っ、ふ…はぁ…、昴さん…っ』







昴さんの名前を呼んでも、全く耳に入っていないのか行為を止めてはくれない。

こんな昴さんは…見た事がない。