7日目 (18/27)
パタン、
『お…お邪魔しますっ』
昴「いいよ、そんなにかしこまらなくても」
昴さんの部屋に入るのは初めてではないのだけど、昴さんも一緒っていうのが…なんかこう気恥ずかしい。
昴「…突っ立ってないで座ったら?」
『えっ、あ、そうですよね!じゃあ、』
私はテーブル近くの床にペタンと座った。すぐ後ろにベッドがあるから、それを背もたれに。
昴「僕も」
そう言って、私の隣に座る。ピットリと肩と肩がくっつく距離。
『あ、その、昴さん…近いです!』
昴「え?だって側に居たいから」
『それは…嬉しいんですけど、』
昴「けど?」
『昴さん、すごく綺麗だから。
あと、好きな人にそんなに近付かれると…恥ずかしいです』
昴「…僕だって恥ずかしいよ。
ドキドキするし」
ほら、と言って昴さんは自分の胸元辺りに私の手を持っていく。
昴さんは、確かにドキドキと鼓動していた。
私たち人間と同じように、 ちゃんと。
『本当だ。同じ、ですね!』
昴「うん、同じだね。
なんだかきゅーって苦しい感じ」
『ふふ、私もです』
目が合って
昴さんと私の視線が重なる。
だんだんと昴さんが私に近付いてきて
ちゅっと、軽く自分の唇を私の唇に重ねる。
一瞬だけ
優しく触れるようなキスだった。
昴「星の唇、柔らかい」
『えっ!普通だと思いますけど…?』
昴「……それに、気持ちいい」
『はっ!?///』
何をおっしゃるかこの人は!!
昴「…もういっかい、してもいい?」
おずおずと聞いてくる昴さん。
そんな物欲しそうな眼で見られたら、
『はい…いいですよ?』
断れるわけない。
昴「…んっ」
『…っ、』
さっきよりも
ちょっとだけ長くて、深いキス。
知らなかった。
好きな人とするのって
こんなにも幸せな気持ちになるんだね…