7日目 (15/27)



蓮見「……ブス、ちょっと」


『蓮見くん?』






クイクイと手招きをする蓮見くんなんか、ちょっと怒ってる?






蓮見「こいつ、借りてくな?」


昴「まあ、ちょっとだけなら二人きりでも許してあげる」






名残惜しそうな顔をする昴さんに、蓮見くんはごめんと一言。


私は知らなかった。

このごめんに、そんな深い意味が込められているなんて。

















……えっ?



蓮見「ごめん」







あの蓮見くんが私に深々と頭を下げている光景なんて見慣れないから、蓮見くんがどうしてそんなに申し訳無さそうにしているのかすぐには理解出来なかった。


蓮見くんの言っていること私は分かりたくなかったんだと思う。











蓮見「今日は、たくさん昴と一緒に居てやってくれ。 たくさん思い出を作ってやってくれ」



『ま、待ってよ、今日はってそんな言い方』








まるで



今日が最後みたいな







蓮見「直ったのはカラダだけだ。


俺も父さんも全力を尽くしたけど肝心の中は直せなかった。


今はあんな感じだけど、明日の朝には全機能が停止すると思う」







その言葉は私を酷く混乱させた。


頭の中は真っ白で、何も考えられない。


銃で体を撃たれて、暫く経ってから気付くみたいな感覚ときっと同じ。ああ、こんな感じなのかなっていう単なる予想だけど。


本当に銃で撃たれたみたいな痛みを胸に感じた。