終業の鐘 (4/5)
~翌日~
いつもと変わらぬ朝を迎え
満員電車に揺られ、汗ばんだシャツを風に揺らし
俺は勤め先へと足を運んだ。
だが、俺の心は晴れやかだった。
なぜか、って?
それは........
鷲宮「あっ.....お、おはよう.....///」
笠井「お、おはよう....わ、鷲宮さん....///」
彼女ができたからである。
元ヤンで口が悪く、上司を奴隷か何かと勘違いしているどうしようもない後輩だが
いざ自分の彼女になったんだと実感するとそんな事はそよ風に吹かれて飛んでいくような些細な問題であった。
可愛い。今日も鷲宮さんは可愛い。
こんな幸せな結末が俺を待っていたのなら
あの”革命の一夜”も今となっては恋のキューピッドである。
あの一件の中で俺と鷲宮さんの心の距離は急速に接近したのだから。
いささか不謹慎ではあるが....。
笠井「さて、と....今日も1日頑張りますか」
指定のデスクに腰を下ろし、相も変わらずお客様からのクレームを待つ1日だ。
鷲宮「あっ、そうだ。か、笠井.....あのさ....」
笠井「ん?どした?何かわかんないことでもあったか?」
鷲宮「あ、いや....こ、これ....」
顔を赤らめながら鷲宮さんが差し出した物は何やら薄っぺらい紙だった。
笠井「何これ?」
鷲宮「ゆ....遊園地の....チケット....。た、たまたま2枚余ってたから!たまたま!!」
笠井「・・・・・・・・・・・」
”仕事しろ”と天からツッコミが入ってもおかしくないと我ながら思ったが
今だけは見逃してくれ。
少しくらい
笠井「・・・・おう、行こうな。遊園地」
にやけたってバチは当たらないだろう。