最悪の部下に恋した男 (7/10)

ー食堂ー


笠井「~♪今日は何にしようかなぁ~。天丼も悪くないなぁ。ねぇ、鷲宮さ.....あれ!?いない!


さっきまで俺の後ろにいた鷲宮さんの姿が消えていた。


笠井「あれ~?どこ行って......あ、いた。もう、鷲宮さん。何でそんな壁の隅にしゃがみ込んでるの」


鷲宮「ひ、人が多いんだよ!それに.....皆私をジロジロ見てるし....」


確かに。


周りの視線は鷲宮に注がれていた。


勿論、各課に鷲宮以外の問題児達が配属されているが

基本的に鷲宮の様にどこかで1人寂しく食べているらしい。

まぁ、俺は実際にこの目で見た事が無いからわからないが。


だから、問題児枠の鷲宮が珍しいんだろう。



笠井「気にするなよ。何が食いたい?デザートだっけ?」


鷲宮「・・・・・・・・やっぱり私」



笠井「気にすんな。周りがどんな目で見ようと俺はお前をそんな目で見たりはしない


鷲宮「・・・・・・・・・・・・っ」



笠井「鷲宮さんは、鷲宮さんだよ」



鷲宮「・・・・・・・・・・・・」



鷲宮さんは、返事をする代わりに


俺のスーツの袖を小さく掴んだ。











その後、ソフトクリームを物凄く幸せそうな顔で頬張る鷲宮さんを見て

我慢できなくなった俺は頬にチューをしようとしたが


その直後、食堂中の社員達が振り返る程のビンタを喰らった事は言うまでもない。



笠井「痛い....痛いけど....これは愛なんだ。うん」


鷲宮(コイツとなら、また来てもいいかな....///食堂に)