帰宅したいんだよ (7/7)
大釜「ちっ....クソがぁ.....。テメェみたいな図体がデカいだけのカスは.....寝てろや!!」
”スリープデビル”
狂歌「何だ.......?この粉......」
・・・・・・・・・・・・っ!?
身体が........痺れて...........
大釜「はは.....バカが。その粉は身体機能を奪う粉。筋肉は弛緩し、意識は遠ざかる」
狂歌「くっ........そ........視界が........」
大釜の姿が二重にボヤける。
悪魔の様な笑みと、悪意の漂うその拳が
狂歌の消えかかった意識の中で認識できた。
ゴキッッ!!
嫌な音が響き、狂歌が呻き声を上げる。
大釜「もう声を張り上げる力も残ってないか。可哀想に....まぁいいか。害虫が1匹消えたところで......誰も困らん」
薄れ行く意識の中
大釜の足が風を切る音が聞こえた。
きっと、俺っちは死ぬ。
ここで、こんな奴に、何もできないまま。
・・・・何も、できないまま。
狂歌「ゔっ......あぅ.....畜生......っ!畜生.......っ!!」
死にたくない。
死にたくない。
死にたく..........
大釜「死ね」
「デラックス..........犬パンチッッ!!!!」
バキィ!!
大釜「おっごふぉ!?」
きっと、この世の中に
ヒーローってヤツはいる。
大釜「かっ.....は.......き、貴様.....なぜ......ここに.....」
こんな俺っちでも助けてくれる
最高にカッコいい、ヒーローが。
狂歌「・・・・・・・・ありがとゔ」
まだ血の滲むその身体で
そのヒーローは大釜を睨み付けた。
犬村「犬は耳と鼻が利く物でな。害虫駆除に来ただけだ」