帰宅したいんだよ (3/7)
昼ヶ丘「狂歌のヤツ....笠井達を確実に仕留めたんだろうな?」
社長室。
重厚なソファに深々と座りながら昼ヶ丘は書類に目を通していた。
大釜「えぇ、恐らく.....」
昼ヶ丘「全く....犬村に鷲宮も....どうして簡単に集まってくれないかね....。私は社長なのよ?」
大釜「はは....まぁ、アイツらは”問題児”ですからねぇ」
大釜が小さくアクビをしながら眠そうな声で答えた。
昼ヶ丘「錆金もやられ、これでもし狂歌までやられたとしたら....わかってるわね?大釜」
大釜「はぁい、その時は全力で叩き潰しますよ....責任を持って」
ーー笠井side。
笠井「おいっ!ホントにこっちで大丈夫なんだろうな!」
下呂「えぇ....だいじょ....くぷっ....おゔえええええええええええ」
笠井「走りながら吐くな!!ゲロが飛び散るだろ!!」
狂歌「確かそこの角を右に曲がれば....先代社長が幽閉されている部屋だ」
笠井「よしっ、ここを曲がれば......」
やっと.....やっと終わらせられる。
この長い長い勤務を。
帰宅できるんだ。
温かいベッドが待つ、あの我が家へ。
笠井「・・・・・・・・・・・・っ」
・・・・だが。
俺達を待っていたのは。
狂歌「・・・・な、何でここが」
ダボダボの水玉模様のパジャマ。
眠たげな瞳、華奢なその身体。
下呂「読まれていましたか.....流石、裏課のトップを務める者は違いますね」
裏課長兼社長補佐”大釜 洲夜”。
笠井「くっそ!!何でこんな時に....!!」
大釜「”こんな時”だからこそだよ、笠井君。・・・・さて、教育的指導を始めようか」