取り戻すだけだ (5/10)
犬村「おい、笠井。俺の後ろに下がっていろ」
笠井「さ、下がっていろって....どうするつもりだよ....」
こっちは生身、相手は機関銃だぞ?
蜂の巣にされて終わりだ。
犬村「一か八か、俺の”犬パンチ”を奴の懐に叩き込む。常人なら一撃でノックアウトだ」
笠井「いや、だから相手は機関銃.....」
雄鶏「K。Kill。殺して下さい」
不可思議「はいよー。2名様あの世行き....ねっ!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!
笠井「うおああああああああ!マジで撃ってきやがった!!死ぬうううう!!」
犬村「落ち着け!!よく見ろ、実弾ではない」
笠井「・・・・・・・・・・・・へ?」
・・・・・・・・あれ?
ホントだ。これ.....ボールペン.....?
笠井「・・・・いやいや。ボールペンでも殺傷能力あるから!刺さったら死ぬから!!」
犬村「ふん。実弾より100倍避けやすいわ」
そう言い放つと犬村は地面を蹴り上げ
一瞬で不可思議の真下に潜り込んだ。
犬村「・・・・少女を殴るのは気が進まないが、悪く思うな」
振り抜いた犬村の右手。
その先には不可思議の腹。
勝負あった。
少なくとも俺は....そう思った。
が。
不可思議「ざーんねん」
ガッ......
犬村「・・・・・・・・・・・・っ!?」
犬村の拳は糸も容易く片手で止められた。
まるで、赤子の手でも捻るかの様に。
笠井「・・・・・・・・な、何で」
さっきはあの蓬莱って奴を一撃で倒せたじゃねぇか。
何であんな女の子に......。
不可思議「子犬を蹴り飛ばすのは気が進まないけど....悪く思わないでね」
ゴキッ....!
犬村「ーーーーーーーーぐっ!?」
笠井「犬村!!」
蹴りが直撃し、壁際まで吹き飛んだ犬村に駆け寄る。
黒夜「あのバカ....何やってんだ....!」
雄鶏「E。End。終わりのようですね」
不可思議「機関銃はオマケみたいなモノだよ。私、極真空手の達人だから」
犬村「かはっ.....不覚.....っ!」
笠井「・・・・・・・・・・・・」
ヤバい.....。
絶体絶命ってヤツですか、神様。