最悪の部下に恋した男 (3/10)
【クレーム処理課】
俺達が配属されている課の名称だ。
その名の通りお客様からのクレームをただ永遠と処理していくだけ。
来ない日はとことん来ないので非常に暇である。
プルルルル....
プルルルル....
笠井「あ、鷲宮さん。出てもらえるかな。この前教えた通りにね」
鷲宮「あぁ?・・・・ちっ。ダリぃな」
ガチャ。
鷲宮「はぁい、もしも~し。こちらクレーム処理課どぇ~す」
笠井(くっ....多少問題はあるが....まぁ、いい。まだ大丈夫だ)
鷲宮「あ?何?商品の電源が入らない?あっそ。自分で考えな、ハゲ」
笠井「うおおおおおお!ちょっと待って鷲宮さん!」
ケラケラと楽しそうに笑う鷲宮さんから受話器を奪い取り耳に当てたが....
ツー、ツー、ツー・・・・
笠井「・・・・・・・・・・・・」
切られてる....。
鷲宮「あ~あ。電源くらい自分で考えろよなぁ、全く」
笠井「鷲宮さん。頼むから真面目にやってよ。これじゃクレームが増える一方で....」
と。
鷲宮「じゃあさ」
鷲宮さんは突然グイッと顔を近付けてきた。
オデコが触れ合うくらいに。
笠井「わ.....わわわわわ鷲宮さん....///ち、近い近い近い!」
鷲宮「何かご褒美くれよ」
笠井「・・・・え?ご、ご褒美?」
何だ?
ご褒美って例えば?
ま、まさか......
チュー・・・・なんてな。いやいやいや、男勝りで強気な鷲宮さんがそんな乙女チックなセリフを言うワケがない。
何を期待しているんだ俺は。
鷲宮「んー。チューとか?」
笠井「あ....あはは。ですよね。やっぱりチューとかですよね。ちょっと期待した俺が本当に......」
ん?
チュー?