最悪の部下に恋した男 (2/10)

社内の誰もが”問題児”である彼女の教育係に立候補しようとしなかったが、俺は違った。

なぜか、って?


それは勿論。


俺が彼女に”恋”をしてしまったからだ。


笠井「鷲宮さん。スーツの襟曲がってるよ。それにピアスは禁止だから外して.....」


鷲宮「うるっせぇなぁ、笠井!!スーツもピアスも私がいいならそれでいいんだよ!あぁ?」


笠井「あ...あはは。笠井”先輩”だよ。鷲宮さん」


彼女をクビにすればいいじゃないか。

そう思った人もいるだろう。


だが、我が社は今年から新たな採用枠を実施し始めたんだ。


それが


”問題児枠”


普通なら絶対に入社できない様な曲者達を5人採用すると言い出したんだ。我が社の社長がね。

その5人は各”課”に配属される。


それが株式会社ラブ&ピースの方針だと。


その内の1人が鷲宮さんってワケだ。



鷲宮「誰がお前みたいなヘナチョコに”先輩”なんて付けるかよ。いいか?私は.....」


笠井「鷲宮さん」


鷲宮「あ?何だよ。人が喋ってる途中に.....」



笠井「青ノリ。歯に付いてる。可愛いね」



鷲宮「~~~~~っ!?ば....バカ野郎っ///早く言えよっ///アホッ!!」


笠井(はぁ....顔真っ赤になるところがまた可愛い)



こんな後輩と



俺は仕事をしていかなきゃならないんです。