「ごめんなさい」と言う勇気 (2/8)
【株式会社テイルズ】
笠井「うっひょおお.....でっけぇビル。頂上見えねぇじゃん」
鷲宮「あーあ、めんどくせ。なぁ、もう帰っていいか?DSやらねぇと」
笠井「今着いたばかりでしょ!?しかも理由がDSて....ウチの会社潰す気!?」
隣でブーブー文句を垂れ流す鷲宮さんをスルーしながら
俺達は一階のロビーへと足を踏み入れた。
受付で社長室の場所を尋ねると、どうやら最上階らしい。
笠井「このエレベーターで上がるらしいよ」
鷲宮「777階って.....どんだけ高いんだよ....」
ヴィー・・・・ン
グングンと速度を上げながら上昇していくエレベーター。
外の景色が段々と変わっていき、そして.....
笠井「・・・・・・・・着いた。”社長室”」
鷲宮「よっしゃ。早くブン殴って帰ろうぜ」
笠井「違うよね?いい?この株式会社テイルズは得意先なんだから絶対に失礼な事しちゃダメだからね?誠意を込めて謝るんだ」
鷲宮「・・・・・・・・へいへい」
笠井「じゃあ、行こうか」
やはり社長室となると流石に緊張する。
少し汗ばんだ手で俺は扉をノックした。
暫くすると
「どうぞ」
中からダンディな声が聞こえ、ゆっくりと扉が開いた。
笠井「し、失礼します」
鷲宮「うわっ。社長室広くね?やっべー」
まず俺達を出迎えてくれたのは、黒スーツに銀髪の男。
八木「ようこそ、テイルズへ。私は専属ボディガードの八木と申します」
笠井「ぼ、ボディガード?」
鷲宮「おい。肝心の社長がイスに座ってねぇけど?」
八木「あぁ、その角度からでは見えません。社長は背が低いのでソファに深々と埋れてしまうのです。ほら、そこに」
八木が指差した先には
棚萌「うぃっす!よきゅ来たにぇ!私が社長にょ棚萌 宇佐麿でゃよ!よりょしく!」
笠井「・・・・・・・・・・・・」
鷲宮「・・・・・・・・・・・・」
滑舌めっちゃ悪い......。